株式会社総合土木研究所

2021年3月号

特 集

基礎の設計・施工における地盤解析モデル

総括編集 片桐 雅明 委員

巻頭言 基礎工の設計・施工での適切な地盤モデルの重要性 龍岡 文夫
各論 地盤解析モデル策定における地盤調査計画の重要性 片桐 雅明
各論 軟弱地盤上の埋立・盛土における地盤モデル設定方法の現状と課題 渡部 要一
各論 数値解析による地盤改良効果の現状と新たな解析手法 金田 一広
各論 建築分野における山留め解析手法の現状と課題 元井 康雄
各論 基礎設計における解析手法と地盤モデルの設定方法の現状と課題 濱田 純次
各論 地下水対策における解析手法ならびに地盤モデルの設定方法の現状と課題 竹下 祐二
報文 既設改良エリアに隣接したエリアでの真空圧密工と載荷盛土の施工による影響 上山 満・中徳 基哉・豊嶋 宏幸・佐々木 徹
報文 大規模造成工事における真空圧密工法の評価検討 畠山 貴嗣
報文 試験施工に基づく固化改良を用いた引込み沈下対策の評価 太田 史朗・佐藤 伸吾・大坪 智博
報文 地盤改良体による土留め工法を慣用法で設計するためのモデル化と設計施工事例 菅野 航太・大河内保彦
報文 土留め壁背面の残置躯体評価による仮設土留め工低減 野中 隆博・井上 貴文
報文 大阪特有の地盤条件下での大規模掘削の予測と評価 吉田 晋・西原 太一・山田 孝弘
報文 シンガポールにおける凍結施工の設計と評価 橋田 薫・多田 博光・竹田 智・小椋 浩
報文 工期短縮に向けた盛替梁の削減検討 安藤 陽・永 峯崇二・高橋 博威・内海 和仁
報文 地下鉄駅改良工事が斜め交差した鉄道シールドトンネルに与える近接影響解析事例 川岸 康人・橋口 弘明・今村 俊毅
報文 大規模掘削における周辺地盤のリバウンド予測と実測事例 小玉 大樹・大石 幹太・村川 史朗・實松 俊明
報文 大口径場所打ち杭を適用した貯炭サイロ基礎の設計と施工 金田 貴洋・川崎 渉・窪田 晃・杉本 真隆
報文 ニューマチックケーソン沈設による地盤変状解析の解析条件設定 倉知 禎直・大石 雅彦・藤井 直・矢野 勉
報文 格子状補強シート工法による90tクローラクレーンの安定対策検討 岡本 道孝・小原 隆志・中島 悠介・田中 恵佑
報文 高速道路大規模更新工事における盛土法面浸透水排除対策の取組み 神田 裕史・田尻 丈晴・小川 巧・清水 豊
報文 地下鉄営業線における新駅設置に伴う地下水位低下工の計画 永谷 英基・中島 悠介・岩月 章浩・笹岡 里衣
連載企画 けんせつ小町便り 第63回 押川 玲香

〈編集趣旨〉

構造物を構築した地盤には構造物の自重が作用し,掘削時には掘削した土量分の応力が除去される。このように作用する応力が変化する施工時や活荷重が作用する稼働時には,構造物や支保工の支持形式,応力を受ける地盤の特性によって程度は異なるが,地盤は変形して,最悪の場合には破壊してしまう。そのため,設計や施工計画では,対象となる地盤がどのような挙動を示すのか予測し,それが構造物の機能を十分に果たせるものなのかを判断する必要がある。しかしながら,対象となる地盤は,特性が異なる土質から構成され,しかも同じ土質と設定されたものでも不均質に堆積するなど複雑で,挙動を予測するための地盤モデルをどのように設定するのかが大きな課題となっている。
 そこで,本特集号では,地盤挙動を予測する地盤解析モデルに着目し,その重要性,現状での設定方法や事例を取りまとめ,課題を抽出してみた。本特集号が,今後の技術のさらなる発展につながれば幸いです。

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