株式会社総合土木研究所

2015年6月号

特 集

最近の豪雨災害の特徴と復旧

総括編集 片桐・田山 両委員

巻頭言 気候変動がもたらす地盤災害 安原 一哉
総説 交通インフラストラクチャーの広域災害と復旧 杉山 友康
各論 近年の土砂災害の傾向と防災体制 渡 正昭
各論 河川堤防における最近の豪雨災害の特徴と復旧 佐々木哲也
各論 近年の水害の変遷と洪水氾濫調査・解析・越流対策 二瓶 泰雄
各論 砂防堰堤における設計・施工の最近の動向 坂場 義雄
各論 道路における最近の豪雨災害の特徴と復旧 浅井 健一
各論 豪雨による土砂災害と住宅・宅地 二木 幹夫
各論 豪雨時の土砂崩壊とため池の新たな機能 毛利 栄征・有吉 充・林 貴史
報文 伊豆大島豪雨災害の特徴と復旧 後藤 聡・若井 明彦
報文 秋田・岩手豪雨災害の特徴と復旧 荻野 俊寛・大河原正文・小松 順一・堀田 良憲・及川 洋
報文 山口・島根豪雨災害の特徴と復旧 羽田野袈裟義
報文 平成24年7月九州北部豪雨災害の特徴と復旧-地盤災害への備え- 安福 規之・佐藤 秀文
報文 2013年東北地方豪雨によるJR田沢湖線の被害状況と復旧 川中島寛幸・山村 啓一・小野寺吉生・相川 信之
報文 平成25年山口県・島根県豪雨災害における鉄道河川橋梁の被害と復旧 近藤 政弘・三原 卓也・菊田 憲弘
報文 平成25年度山口県・島根県の豪雨災害による鉄道土構造物の被害と復旧 細口 光博・中島 卓哉
報文 九州北部豪雨における鉄道の被災状況と復旧 海老原 毅
報文 秋田県道317号西目屋二ツ井線の被災状況と復旧状況 小松 順一・岩野 利広・荻野 俊寛
報文 山口県国道191号須佐トンネル坑口盛土崩壊 松田 博・浅川 政和・原 弘行
報文 熊本・国道57号滝室坂災害復旧について 今田 一典
報文 阿武川中流域における氾濫流の特性と課題 赤松 良久
報文 平成24年7月九州北部豪雨による河川堤防被災事例と復旧 矢野真一郎
報文 伊豆大島豪雨災害での砂防ダムの効果と課題 江頭 進治
報文 2013年山口北部豪雨によるため池被害 河内 義文・鈴木 素之
報文 2014年広島豪雨災害の特徴と今後の課題 土田 孝・中井 真司
報文 土石流が流入した場合のため池の安全性および下流域に与える影響 堀 俊和・正田 大輔・中里 裕臣・鈴木 尚登・渡辺 博之・新保 義剛
コラム 原状復旧と強化復旧 龍岡 文夫
連載講座 地盤工学・技術ノート 第24回 盛土の地震時残留すべり計算④ 龍岡 文夫・毛利 栄征
連載講座 基礎構造物の性能設計 第21回 モデル化の違いによる設計の変化 菊池 喜昭
インフォメーション 平成26年度地盤工学会賞受賞者の決定/地盤工学会
新刊紹介 落石対策工の設計法と計算例/(公社)地盤工学会
新刊紹介 ALiCC工法マニュアル/鹿島出版会
新刊紹介 土木遺産Ⅳ 日本編2/ダイヤモンド社
読者アンケート

〈編集趣旨〉

一般のニュースでも,地球温暖化や異常気象の言葉が頻繁に使われ,豪雨と土砂災害の因果関係が取りざたされています。1時間あたりに100㎜を越える豪雨もたびたび観測されるようになり,それにともなって発生する土砂災害の特徴も変わってきたと感じられます。
 近年,九州北部,山口・島根,秋田・岩手,伊豆大島,広島など,多くの豪雨災害が日本各地で発生しています。その要因として,降雨形態の変化とともに土地利用状況の変化なども指摘されています。また,被災後の復旧は迅速に行う必要があり,そのための技術やノウハウの蓄積が重要になると思います。
 このようなことから,本特集号では,豪雨災害を取り上げ,その要因と思われる地球環境の変化を概観し,豪雨災害の特徴を明らかにするとともに,復旧工事の事例を収集し,復旧にも焦点をあてました。本特集が今後の技術の発展につながれば幸いです。

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